「手みやげお菓子」
デザイナー・大野リサ



第1回 「『WEST』と『虎屋』」

まず、第一回目は定番お菓子。
あくまで私の定番ですが、洋菓子は「WEST」の〈ドライケーキ詰め合わせ〉、和菓子は「虎屋」の羊羹〈おもかげ〉を挙げます。
どちらも高級感があり、品が良く、自分でもらったことはほとんどありませんが、私は迷ったらこのどちらかに決めています。



ドライケーキの名称ですが見た目はクッキーです。詰め合わせにはリーフ(木の葉型)パイも入っています。10種です。ケーキといってもいいほど、食べごたえがあり、イチゴジャムがのった「ビクトリア」はクッキー生地とケーキ生地の両方が楽しめます。人工の香料、添加物を一切せず、職人さんの手作りです。どれもバターの風味が良く、さくっとしていて、しかも甘過ぎず、老若男女関係なく楽しめる味です。缶入りですが、詰め合わせる数も7種ありますので伺う相手の人数に合わせて選べます。個別包装なので会社にも便利です。食器がなくても気軽に食べることが出来ます。

13個入(¥2,000)15個入り(¥2,500)
17個入(¥3,000)22個入り(¥3,500)
27個入(¥4,300)41個入り(¥5,500)
52個入(¥7,000)

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白いプラスチックの把手。白いビニール貼りの丈夫な袋。金色の小さなロゴ。
全体に上品な印象。形もしっかりとしてマチがあり、口がパチンと閉じられるのも良い。
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温かで上品なベージュ色で表面ツヤツヤの厚みのある紙。
上に巻かれる細い金色のリボンと白の手提げ袋との色合いも間を繋ぐようできれい。
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包装紙と同じ上品なベージュ色。
私もそうですが物入れに使っている人も多いのでは?





黒砂糖羊羹です。色は黒っぽく、黒砂糖の風味がしっかりします。一般的には1日で作られる羊羹もあるというのに虎屋は小豆を煮る作業から完成までに3日かかるそうです。虎屋には代表的な羊羹がこの〈おもかげ〉以外に3種ありますが、黒砂糖の風味豊かな味わいは他にはないもので、まずこの一本は欠かせません。切らないといけないので会社には不向きかも。切る方が面倒だと思うでしょうし、お皿にも分けないといけないので、それらが用意されている所であればよいでしょう。ただ、一人暮しの方に一本持って行くのもどうかと思いますが、半年は日持ちがするので、人が集まる家であれば問題ないかもしれません。

1本(420g)¥1,400
1本(740g)¥2,400
1本(1.5kg)¥4,800
1箱(120g)¥320

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黒と金、虎の絵ですぐ分かる特徴的な袋。把手は厚めの白い紙。
紙は決して厚くないが、重くて有名なこのお店の羊羹を運ぶには十分。

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白地に二種の赤色のロゴマークが大きく入っているが、白の面積が大きいので 派手な印象はなく、むしろ喜ばしく潔い感じ。

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黒くしっかりした蓋付きの箱。桐箱も用意されており、貫禄を感じる。
包装は順に箱→竹皮(これも雰囲気を出している)→紙箱(ミシン目が一切れずつに 入っていて便利)→アルミ包装→羊羹となっている。






「WEST」「虎屋」の存在を私は東京に来て初めて知りました。
どちらも歴史があり、年輩の方にはお馴染みでも、若い世代の人には受けないかもしれませんが、 私はこの真っ当なきちんとした感じの二店がとても好きなのです。
お店の雰囲気もとても良く、手みやげに限らず、お茶をする場所としても使いたいお店なのです。



第1回 「『WEST』と『虎屋』」
第2回 「水羊羹」
第3回 「プリン」

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